店舗を閉店する際、頭を悩ませるのが不用品の処分です。
大量の什器や備品、在庫商品など、一体どうすれば効率よく、そして費用を抑えて処分できるのか。
この疑問にお答えするため、今回は店舗閉店時のリサイクルについて、3つの処分方法を比較検討しながら解説します。

店舗閉店 リサイクルの3つの賢い処分方法

自治体への処理依頼・そのメリットとデメリット

店舗閉店に伴う不用品の処分を自治体にお願いする場合、まず確認すべきは、その自治体の事業系ごみ処理に関する規則です。
家庭ごみとは異なり、事業系ごみとして扱われるため、処理方法や費用、受け入れ可能な品目が異なります。
多くの自治体では、指定された処理施設への直接搬入、または自治体から許可を受けた収集運搬業者への委託という2つの方法が用意されています。

メリットとしては、費用が比較的安価に抑えられる可能性があることです。
ただし、これは搬入が自身で行える場合に限られます。
大型の什器や大量の不用品を搬入するには、トラックの手配や人手が必要となり、結果的に費用がかさむ可能性も考慮しなければなりません。
また、自治体によっては受け入れできない品目があったり、搬入可能な日時が限られていたりするなど、手続きに手間がかかるケースも少なくありません。

デメリットとしては、手続きの複雑さや時間的な制約に加え、自身での搬入作業の負担が挙げられます。
大量の不用品を処理するには、複数の搬入が必要になる可能性があり、その度に時間を取られることになります。

不用品回収業者への委託・費用や業者選びのポイント

不用品回収業者に委託する方法は、自治体への処理依頼と比較して、手間と時間を大幅に削減できるのが大きなメリットです。
業者によっては、不用品の回収から搬出、処分までを一括で請け負ってくれるため、事業主の負担を最小限に抑えることが可能です。
特に、大型の什器や重量物の搬出が困難な場合、専門業者に依頼することで安全かつ効率的に作業を進められます。

しかし、業者選びには注意が必要です。
料金体系、対応可能な品目、処理方法、そして業者の信頼性などを事前に確認することが重要です。
料金は、不用品の量や種類、搬出の難易度などによって大きく変動します。
事前に業者から見積もりを依頼し、検討することをおすすめします。

また、産業廃棄物の処理許可を取得している業者を選ぶことも重要です。
許可のない業者に依頼すると、違法投棄につながる可能性があり、事業主にも罰則が科せられる可能性があります。

費用感としては、自治体への処理依頼よりも高額になる可能性が高いですが、時間や労力の節約という観点から、費用対効果を考慮して判断する必要があります。

買取業者を活用した賢い処分方法・売却可能な品物と注意点

まだ使用可能な状態の什器や備品、在庫商品などは、買取業者に売却することで処分費用を削減できる可能性があります。
特に、ブランド品や人気のある商品、状態の良い厨房機器などは、高値で買い取ってもらえる可能性があります。
買取業者は、専門業者やリサイクルショップなど、様々な業態がありますので、それぞれの特徴を理解した上で利用することが重要です。

売却可能な品物としては、厨房機器（冷蔵庫、冷凍庫、オーブンなど）、什器（陳列棚、ショーケースなど）、事務機器（パソコン、プリンターなど）、未使用の在庫商品などが挙げられます。
ただし、すべての品物が買い取られるとは限りません。
古くなったものや傷んでいるもの、需要の少ないものは買い取ってもらえない可能性があります。
また、買取価格についても、業者の査定によって大きく異なるため、業者に査定を依頼し、比較検討することが重要です。

注意点としては、買取査定には時間がかかる場合があること、また、買い取ってもらえない品物については、別途処分費用が発生する可能性があることです。

業種別の不用品の特徴と最適な処分方法

飲食店閉店時の不用品処理・厨房機器や食材の扱い方

飲食店では、厨房機器、食器、食材など、特有の不用品が多く発生します。
厨房機器は、大型で重量のあるものが多く、搬出に手間がかかります。
また、ガスコンロや冷蔵庫など、専門的な知識が必要な機器も含まれます。
食材については、廃棄方法に注意が必要です。
食品廃棄物は、一般廃棄物とは異なる処理が必要となるため、専門業者に依頼することが安全です。

厨房機器は、買取業者に売却できる可能性が高いですが、状態や需要によって価格は大きく変動します。
食器や調理器具などは、リサイクルショップや古物商に売却できる可能性があります。
食材については、食品廃棄物処理業者に依頼するか、近隣の飲食店などに譲渡するなどの方法があります。

その他小売店・事務所等の閉店時の不用品処理・事務機器や什器の処分

小売店や事務所では、什器、事務機器、在庫商品などが主な不用品となります。
什器は、店舗の規模や業態によって種類や数量が大きく異なります。
事務機器は、パソコンやプリンター、コピー機など、個人情報が含まれる可能性のある機器も含まれるため、データ消去や適切な処理が必要です。
在庫商品については、買取業者に売却したり、廃棄したりする必要があります。

什器は、買取業者に売却できる可能性がありますが、状態や需要によって価格は大きく変動します。
事務機器は、データ消去を徹底した上で、リサイクル業者や廃棄物処理業者に依頼します。
在庫商品は、種類や状態によって、買取業者、リサイクル業者、廃棄物処理業者などに適切な方法で処分します。

まとめ

店舗閉店時の不用品処理は、時間と労力を要する作業です。
しかし、適切な方法を選択することで、費用を抑え、スムーズに処理を進めることができます。
閉店商品・倒産商品の買取を強化しています。
どのような商品が買取可能なのか「閉店倒産商品」ページをご確認ください。