棚卸には帳簿と実地の2種類があり、その数を数え、間違いがないか改めて確認する作業こそ棚卸の本質です。
しかし間違いがないかを確認するということは、間違いがあることもあります。
今回は、棚卸で数が合わない場合について解説します。
棚卸で数が合わない場合ってあるの?
棚卸差異とは
結論から言うと、棚卸で数が合わない場合はあり得ます。
帳簿に記録してある在庫と実際の在庫が異なるときの差を棚卸差異と呼び、在庫差異と呼ばれることもあります。
在庫差異率とは
在庫差異はあるかないかよりもどのくらいの差があるかが重要です。
そこで、帳簿の数字と実際の数字がどれくらいズレているかをパーセンテージで表す在庫差異率があります。
実際に数えた在庫数から帳簿上での在庫数を引いたものを帳簿上での在庫数で割ることで求められます。
棚卸差異があったときはどうするの?
1.棚卸差異は帳簿上の在庫数を実際に数えた在庫数に合わせる
帳簿上の在庫数が必ず間違っているというわけではありません。
記入ミスだけでなく仕入れた在庫の数が100個で仕入れたはずが102個入っていたといった実際の在庫数のミスもあります。
しかし、その場にある在庫は実際に数えた在庫数に合わせます。
2.どうやって在庫を合わせるの?
帳簿上の在庫数を合わせるわけですから、帳簿に棚卸差異の分を追加で記載して実際の在庫数に合わせます。
実際に数えた在庫数が少ないときは棚卸減耗費の項目で、逆に実際に数えた在庫数が多いときは繰越商品の項目で仕訳します。
また、これらは棚卸差異の原因がわかっている場合であり、原因がわからないときは雑収入としてまた別の項目で仕訳します。
3.棚卸差異をなくすためには
最後に棚卸差異をできる限りなくすためのコツについて3つご紹介します。
1つ目は在庫買取の依頼です。
在庫の多さは利益の低下につながるため、在庫があまりに多い場合は思い切って買取を依頼するのもおすすめです。
2つ目は指差し呼称と声出しです。
原始的に思えますが、脳内だけでなく動作や発声を一緒に作業する人と行うことで丁寧になります。
3つ目は情報の動きと物の動きをできるかぎり一致させることです。
忙しくても一度疎かにするとそのまま忘れてしまう可能性も高いため、必ずその場その場で物と一緒に情報も処理するようにしましょう。
まとめ
ヒューマンエラーはどうしても起こってしまいます。
棚卸差異はほぼ全ての企業で毎回あるものと思っても良いでしょう。
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