棚卸差異がマイナスになるときってどんなとき?

棚卸はぴったり揃うのが理想ですが、お店の規模が大きければ大きいほど棚卸差異を生まないことは難しいものです。
せめてそういったときのために、棚卸差異について知識を身につけておきましょう。
今回は棚卸がマイナスだったときの話をご紹介します。

棚卸差異がマイナスのときは?

棚卸差異とは

そもそもの棚卸差異とは何か、簡単にご説明します。
これは実際に倉庫に置いてある在庫数と帳簿の上でデータにまとめられていた在庫数の差のことです。

棚卸差異率がマイナスのときは?

結論からいうと、こういった場合は棚卸差損と呼びます。
例えば実地棚卸の結果わかった実在庫が95個、帳簿の上での在庫が100個だったとすると、以下のような計算になります。

(95-100)÷100=-0.05

文字に直すと以下の通りです。

(実在庫数−帳簿上の在庫数)÷帳簿上の在庫数=棚卸差異率

ここからわかるように、計算結果ははマイナスになっています。
この場合棚卸差異率もマイナスになるため、この棚卸差異率は棚卸差損を示します。

なぜ棚卸差損が起きるの?

1.棚卸差異が出る理由は?
棚卸差異が起きる理由は二つしかありません。
データ上の在庫数に対し、実地棚卸をしたら「在庫数が多かった場合」と「在庫数が少なかった場合」です。

今回は棚卸差損、つまり実際の在庫数がデータ上の在庫数よりも少なくなる理由について解説します。

2.出庫処理のミス
まず現在倉庫にある在庫数は必ず「入庫した数−出庫した数」で求められます。
この公式から棚卸差損、すなわち在庫の数が合わないのは入庫か出庫に問題があることがわかります。

棚卸差損ということはデータ上の在庫数よりも実際に数えた在庫数の方が少ないということです。
たとえば「仕入れた数がデータ上では100個になっていたのに実際に仕入れられた数は98個だけだった」、「2個出庫したのにデータ上での出庫処理を忘れていた」などが考えられます。

3.その他の理由
そのほかの細々とした理由として、液体を扱う製造業では蒸発するという自然消滅もありえます。
また、サンプルとしてお客様に渡した商品は売上が発生しないため棚卸差異に繋がります。

まとめ

棚卸には関連する用語も多く、棚卸差損のプラス、マイナスという考え方も二つの数字の比較になるため人によっては分かりにくく感じることでしょう。

しかし棚卸とは流れや用語を丸暗記する必要はないため、調べるときは暗記よりも理解に重点を置いて調べてみてください。

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