棚卸で出てしまった誤差率を求める計算式について

棚卸差異はあるかないかではなく、どれくらいあるかに重点を置いてみるものです。
棚卸差異どれだけあるかをどう求めるのでしょうか。
今回は棚卸差異の求めからについて解説します。

棚卸の誤差率を示す在庫差異率はどう求めるの?

棚卸差異の計算式

在庫差異率の計算式は以下の通りです。

在庫差異=(実際に数えた在庫数−帳簿上の在庫数)÷帳簿上の在庫数

この計算式は棚卸差異がプラスでもマイナスでも使えるもので、計算式によって導き出された数字にそのままパーセントを付けて完成します。

棚卸差異の計算式を用いた実例

実際に数えた在庫数が多かったとき、すなわち棚卸差異がプラスだったときです。
帳簿の在庫数が90個、実地棚卸での在庫数が100個だったと仮定し計算すると0.1となります。
結果にそのままパーセントを付けて、棚卸で出た誤差率、つまり棚卸差異は0.1パーセントです。

逆に実際に数えた在庫数が少なかったとき、すなわち棚卸差異がマイナスだったときも見ていきましょう。
帳簿の在庫数が100個、実地棚卸での在庫数が90個だったと仮定し、計算すると0.1となります。

結果にそのままパーセントを付けて、棚卸差異は0.1パーセントです。
棚卸差異がプラスでもマイナスでも、どちらも同じ0.1パーセントとなります。

在庫差異率以外の棚卸に関わる計算

1.棚卸計算法という概念
売上原価を計算するときに当期の材料はどれくらいの消費数量だったか、その量を評価する方法のひとつに棚卸計算法があります。
この計算式は以下の通りです。

原料消費量=期首在庫量+期中仕入れ量−期末在庫量

2.継続記録法の考え方

材料は仕入れによって原材料倉庫に受け入れられ、原材料倉庫を出た材料は製造工程へと払い出しされます。

当期のうちに消費した分の材料費を確実に正しく把握するには、まず実地棚卸によって倉庫から払い出された材料の数量と購入時に遡った材料仕入れ価格を確実に正しく把握する必要があるでしょう。

そのためには原材料の倉庫で材料が出し入れされるたびに帳簿に記入、同時に実地棚卸しも定期的に行うことがひとつの対策になるでしょう。
これが継続記録法の考え方です。

まとめ

棚卸というと一番有名なものはやはり棚卸差異だと思いますが、棚卸は奥が深く詳しく調べていくと複雑なものです。
棚卸差異はもちろん重視される数字ですから大切ですが、棚卸に関係するほかの用語や計算式、考え方もなかなか面白いものです。

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