「在庫評価とよく聞くがあまり理解できない」
「在庫評価の方法を知りたい」
このようにお考えの方は多数いらっしゃるでしょう。
今回は、在庫評価とは何か、在庫の評価方法にはどういったものがあるのかについてご紹介いたします。

在庫評価とは何か

在庫評価とは、所有する在庫の金額がいくらなのかを期末に計算することを指します。
このことを棚卸資産の評価とも言います。
実際に在庫金額を計算する方法は、在庫金額＝単価×数量によって計算されます。

ここで問題なのが、数量はわかるけれど単価の額をどのように設定するのかです。
仕入れ値はずっと固定額で仕入れ続けられるとは限りません。
そのため、単価に関する計算の決まりがあります。

単価をどのように設定するかは、計算方法によって異なります。
今回紹介する計算方法は、原価法による在庫評価方法です。

在庫の評価方法について

原価法による在庫評価には、以下の6種類があります。

1つ目は個別法です。
個別法とは、仕入れの際の金額で1点ずつ個別に在庫評価を行う方法のことを指します。
取り扱う数が比較的少なく管理でき、仕入れ値が明確に分かっている際に用いられます。
骨とう品や不動産のような高額で少数を個別に取り扱っている事業に向いています。

2つ目は、先入先出法です。
先入先出方とは、先に仕入れた在庫を優先的に出庫していくと想定する方法のことを指します。
そのため、期末の時価に近い金額で決算期の在庫を評価します。

経済状況がデフレであれば、期末になるほどモノの価値が低下するため、この方法は節税対策につながります。
逆にインフレの際は税金が増加してしまうでしょう。

3つ目は、総平均法です。
総平均法とは、期中の仕入れ部品の取得価格を合計して総数量で割ることにより、個別の取得価格と仮定する方法です。
この計算方法は取得金額の記録と膨大な計算量が必要なため、コンピュータが必須です。

4つ目は、移動平均法です。
移動平均法とは、部品の仕入れが行われたら毎回それまでの取得価格と新たな取得価格を合計して総数量で割ることで単価を求める方法です。
常に在庫金額の最新情報がわかりますが、総平均法に比べて煩雑な事務処理が必要になります。

5つ目は、売価還元法です。
在庫金額を売価に原価率をかけた数値によって評価する方法です。
原価率は、機種棚卸資産と当期仕入れ総額を足したものを、登記売上高と期末在庫金額の通常販売予定価格を足したもので割ったものです。
卸売業や小売業で採用されます。

6つ目は、最終仕入れ原価法です。
最終仕入れ原価法は、期末に最も近い時期の取得価格を在庫資産単価とする方法のことを指します。
事務処理が容易に行えるため、採用している企業が多い方法です。

まとめ

今回は、在庫評価とは何か、在庫の評価方法にはどういったものがあるのかについてご紹介いたしました。
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