在庫処分を検討されている方は、特別損失という言葉をご存じでしょうか。
決済書の1つである損益計算書の項目である特別損失ですが、どのようなものかご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。
そのため、本記事では特別損失とは何か、在庫処分との関係性についてご紹介します。
特別損失とは
まずは、特別損失とは何かについてご紹介します。
特別損失とは、企業の通常の経営活動では発生しない、その期だけ例外的に発生した損失を指します。
どのようなものが特別損失に該当するかについては、臨時性と金額から個別に検討する必要があります。
なぜなら、特別損失には一律に判断する基準がないからです。
具体例としては、不動産などの固定資産売却損や固定資産除去損、長期間保有している株式や証券売却による損、災害などによる損失、前期損益修正損などが挙げられます。
また、特別損失によって信頼を失うのではないかを不安視される方もいらっしゃると思います。
しかし、基本的に特別損失は巨額であっても金融機関などからの信頼を失うことはありません。
特別損失は、あくまでもその期だけの損失であるため、翌期以降もその損失が発生することを示しているわけではありません。
在庫処分と特別損失の関係性について
次に、在庫処分と特別損失の関係性についてご紹介します。
結論としては、在庫を処分する際に発生する損失は特別損失として計上できます。
在庫処分は、商品廃棄損と呼ばれ、臨時的、偶発的な在庫処分は特別損失として扱えます。
しかし、毎期継続して商品廃棄損が発生するような業種の場合は、臨時的、偶発的ではないため、基本的に特別損失として計上できません。
しかし、上記のことをご存じでない方が多く、仕入れた商品を仕入高に計上したまま、売り上げ原価を構成しているケースが多いです。
そのような計上方法では、利益率が下がってしまい売上総利益が減少してしまいます。
そのような状態にしてしまうと、特別損失として計上した場合と比較して、金融機関の格付けで不利となってしまい、お金を借りにくくなってしまいます。
そのため、金融機関の格付けを考慮すると、在庫処分をする際は商品廃棄損として特別損失に計上することをおすすめします。
また、商品廃棄損の金額を売上原価に含めてしまうと、自社の原価管理を正しく行えません。
在庫処分をする際には、金融機関対策だけではなく、経営管理の観点からも特別損失として計上する方が良いと言えます。
まとめ
本記事では、特別損失とは何か、在庫処分との関係性についてご紹介しました。
臨時的、偶発的な在庫処分をされる方は、ぜひ特別損失として計上しましょう。
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