「在庫は売上原価にどのような影響があるのかな」
売上原価の計算において、在庫があるほど利益が増えるという誤った認識をされる方がいます。
しかし、実際、在庫は利益を減らす恐れのあるものです。
そこで今回は売上原価の計算における在庫の影響について紹介します。
在庫を減らす必要性について
個人事業主の確定申告や会社の決算では、売上から経費を差し引いた利益に対して税金がかかります。
この利益には売上総利益や営業利益、経常利益などいくつか種類があります。
このうち売上を上げるためにかかった費用である売上原価を引いた利益を売上総利益と言います。
基本的に売上原価とは売れ分に対する仕入れのことを指します。
言い換えると、仕入れても売れていない分は売上原価には含まれないということです。
飲食店のように多くのものを大量に仕入れる場合は売上に対しての原価を計算することは大切です。
売上原価を求めるには、仕入れた総額から期末在庫の金額を引きます。
この計算方法を知れば、在庫が増えると利益が増えると思う方もいらっしゃるでしょう。
ただし、在庫を増やせば良いというのは間違いです。
在庫の本質は売れ残りであり、モノを仕入れるために自由できるお金がある方が良いでしょう。
また、無駄な在庫を持たないということは、期限切れや流行遅れにより売れないといったリスクを減らしたり、保管スペースを最小限にしたりといったメリットがあります。
在庫は現金化できなければ、ただのモノです。
従って、残ってしまった在庫は売上原価を計算する際に除く必要があるという認識を持っておく必要があります。
売上原価の計算例について
期首の在庫が100円、当期の仕入れが1000円、期末の在庫が100円の場合、売上原価は1000円です。
以下で在庫が多い場合と少ない場合の売上原価の変動を見ていきましょう。
在庫が多い場合
期首の在庫が100円、当期の仕入れが1000円、期末の在庫が50円だとします。
この場合の売上原価は1050円です。
このように売れ残った在庫は経費にできません。
また、在庫が減れば売上原価が増え、利益が減ることとなります。
在庫が少ない場合
期首の在庫が100円、当期の仕入れが1000円、期末の在庫が150円だとします。
この場合、売上原価は950円です。
在庫が増えれば経費となる売上原価が減ります。
まとめ
在庫は売れなければ、ただの場所をとるモノでしかありません。
売れないものは処分することで、売上原価を減らし、利益を増やすことに繋がります。
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