ポケカをはじめとしたトレーディングカード全般の人気上昇に伴い、販売者が独自に作成・販売するパック、通称「オリパ」が注目を集めています。何が当たるのか分からない緊張感や、当たりハズレで一喜一憂したり、多くのトレカファンがオリパを購入しています。
最近では数百円で購入できる格安オリパから数万円にもなる超高額オリパまで、さまざまな種類のオリパが実店舗やオンラインにて購入することができます。
そんなオリパですが、一部のユーザーからは「違法じゃないか?」「規制するべきでは?」という声があがっています。なぜ違法と言われているのか、果たして本当に違法なのか。
この記事では、それらの疑問についての解説と、今後オリパが規制される可能性があるのか、また、還元率が法律によって定められているのかを紹介していきます。
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ポケカのオリパには規制が入る?
まず大前提として、今現在オリパは規制されていません。そのため、カードショップやオンラインなどで販売されているオリパは自由に購入することができます。
YouTuberなどの影響もあり、トレカファンにも根付き、トレカを楽しむ要素の1つとして確固たる地位を築いたオリパですが、中には、「オリパは規制するべきだ」という意見も少なからずあります。
オリパを規制すべきという声もあるが…
オリパを規制するべきという声があがっている理由として、オリパの販売や購入が景品表示法違反や、賭博行為にあたり違法なのではないかという人が一定数いるためです。
オリパは中に何のカードが入っているか分からない上に、当たりハズレがありますし、残されたオリパに当たりが残っているかも分かりにくいことや、購入者は中のカードによって利益を得られる人とそうでない人に分かれます。確かにこの部分だけ見ると、景品表示法違反や、賭博行為と勘違いしてしまう人もいるかもしれません。
しかし、今日の法律ではオリパを違法とする法律はなく、景品表示法違反にも、賭博行為にもあたりません。
それでは、オリパが違法だと言われる主な理由である「景品表示法」と「賭博行為」について、それぞれ簡単な説明を交えながら、なぜオリパがこれらの法律に触れていないものであるのか説明していきましょう。
オリパは景品表示法違反に該当する?
景品表示法違反とは、販売しているものが実際の商品よりも質の良い商品と謳い、消費者の誤解を招く可能性がある表示・広告をすることです。これをオリパに照らし合わせると、以下のオリパは景品表示法違反です。
- 当たりカードが表示されていない
- 入っていないカードが当たりカードとして表示されている
- 総口数や残口数が公表されていないまたは教えてくれない
これらに該当している販売者は摘発・処分を受けますが、真っ当にオリパを販売している販売者は罪に問われることはありません。つまり、オリパそのものに違法性はないということです。
ネット上で購入できるオンラインオリパの中には、この景品表示法を犯している悪徳なサイトも存在するため要注意
オリパは賭博行為に該当する?
賭博とは、「勝敗が偶然の事情により決定すること」「その勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争うこと」とされています。
オリパは中身がわからないパックを購入し、その当たりハズレの内容によって得をするか、損をするかのどちらかです。確かにここだけを切り取って読むと、賭博行為と感じてしまうかもしれません。
しかし、正確にオリパと重ね合わせてみると、勝敗は偶然の事情で決まらない(全体で見た場合販売者側が利益を得る)ことや、カードをお金のように万人が価値のある財物や財産上の利益として見なすことが難しいことから、オリパが違法であるという見解は誤りであると説明できます。
ポケカのオリパの還元率は法律によって決まっている?
実店舗やオンライン問わず、現在多くのショップからさまざまなオリパが販売されていますが、その還元率について気になる人も多いはず。
そもそも還元率とは、販売価格と商品価格の比率のこと。たとえば総販売価格10000円のオリパに9000円相当のカードが入っていれば90%の還元率になります。
結論から言うと、還元率を定めた法律はなく、販売者の自由に設定できます。
つまり、販売者によって還元率はさまざまで、還元率が高く優良なオリパもあれば、還元率が低くハズレが多いオリパもあると言うこと。なるべく損をしないために、「買い」のオリパなのかを自分自身でしっかりと判断する必要があるのです。
還元率をもとに優良オリパを見分ける方法
オリパを購入する際は、ハズレが出やすいオリパの購入はできる限り控え、価値の高い当たりカードが当たりやすい優良オリパを積極的に購入していきたいはず。
そんな時に参考になるのは還元率です。
還元率は下記の計算式で求められ、そのオリパが優良なのか否かを判断する、重要な指標となります。
一般的なオリパを販売するショップでは、上記の計算結果が80〜90%と言われており、この数値を参考に優良と言えるか否かを判断します。
先ほど解説したように、還元率は販売者が独自に決めることができるため、80%を切るオリパももしかすると見かけるかもしれませんので、極端に当たりのカードが少ない時や、販売価格に比べて当たりカードの相場が見合ってないと感じたら、ぜひ還元率を計算して、優良オリパか否かを見極めましょう。
そもそも当たりカードが表示されていないオリパは景品表示法に該当し違法なので、絶対に購入しないように!
還元率以外で優良オリパを見分ける方法
優良オリパを見分ける方法は還元率だけでなく、ネットやSNSでの口コミをチェックするのも良いでしょう。X (旧Twitter)などのSNSで、「ショップ名+オリパ」でサーチをかけると、当たり情報やカードの状態など、実際にオリパを引いた人の生の口コミや感想を見ることができます。
口コミを確認する際はその口コミと、ショップのオリパ販売ページを見比べながらチェックすると、なお良いでしょう。
しっかりとチェックすることで、信頼できるショップかどうかを判断し、納得して購入できます。
ポケカのオリパは今後どうなるか展開予想
トレカファンの一部から、「オリパは規制すべき」の声は上がっているものの、今後オリパが規制され、販売・購入できなくなる可能性は非常に低く、変わらずオリパを楽しむことができると予想します。
現状、オリパを規制するためには新たな法律の制定や現行の法律の改正が必要になります。もしそのような事態になった場合はオリパそのものが法に触れ、売買ができなくなることが予想されますが、実際にはオリパを賭博罪などの罪に問うことは難しいでしょう。
また、法律の制定や改正にはそれ相応の前例も必要になってきます。最高裁判所HPにて、トレーディングカードを含む物品の取引が絡む過去の判例を調べたところ、罪に問われた判例はありませんでした。
これらのことから、今後もオリパは規制されることなく、誰もがオリパをこれからも楽しめると予想します。
将来的にトレカに資産価値があるとみなされれば、賭博罪として法に触れる可能性があります。
【注意】実はすでに規制対象となっているオリパ販売もある
ここまで、オリパが規制の対象なのか、今後規制される可能性はあるのかについて解説してきましたが、解説のとおり「通常の」ショップやネット通販で販売・購入する分には問題ありません。
しかし、フリマアプリの1つである「メルカリ」では、オリパの販売がすでに規制・禁止されています。
2013年にサービスが開始され、日本国内で最も人気なフリマアプリであるメルカリ。フリマアプリといえばメルカリを思い浮かべる人は多いでしょう。そんなメルカリですが、以下のもの(メルカリヘルプセンターより抜粋)が規約違反とされ、一部の出品者(Shops )を除き、出品が禁止されています。
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/865/
- いくつかの商品から複数の商品をランダムで組み合わせ、内容物が不透明なもの
- 掲載画像から実際の商品内容が特定できないもの
- 市販の福袋やカードパックを開封後、内容物を入れ替えたもの
- 商品の内容が不透明、不明瞭なもの
これらに該当する商品は、購入者が何を購入できるのかが不透明なため、出品者と購入者の間でトラブルの原因になる可能性が考えられることから、規約上オリパの出品が禁止されています。出品する際は、商品の内容や状態がしっかりわかる写真を掲載し、実際に発送される商品を誰もが確認できる状態で出品するのが望ましいとのことです。
もしこのような規約違反された出品をした場合、メルカリ事務局からの取引キャンセルや商品削除、最悪の場合はメルカリの利用制限などの措置がされるため、たとえ意図的でないにしてもメルカリで出品する際は細心の注意を払って正しく利用しましょう。
オリパの出品規制に伴い「SR・SAR高確率封入パック」などのタイトルで出品されている未開封パックが多くありますが、これらのパックは未開封であることや、それにより付加価値がついた商品として規制されていません。
ポケカのオリパは規制されるのか?まとめ
今回の記事では、オリパの法規制や今後の展開予想について解説してきました。
オリパの今後について、一部の消費者が規制すべきだという声をあげているのは事実ですが、現状法律を犯していないオリパが規制される可能性は限りなく低いです。
今後も変わらずオリパは多くのトレカファンが購入するでしょうし、オリパ販売もますます多様化していくでしょう。その中で、販売者それぞれの独自の特徴や、メリット・デメリットをしっかりと理解し、自分自身が納得して購入できるようなれれば誰もが幸せなトレカライフを送ることができるでしょう。